メンバー紹介 黒澤礼子

 

―さて今回は、石巻市民交響楽団団長の黒沢礼子さんにいろいろ聞いていきたいと思います。まず始めに、ご出身はどちらですか?
南三陸町志津川の袖浜っていう浜。民宿がいっぱいあって、うちも民宿をやってたの。あと漁業。畑とか田んぼもあって、民宿で使う野菜、米とか、あと海のものも自給自足みたいなもんだった。

―いつ石巻にいらしたのですか?
大学を卒業して、中学の社会科の教員になった初任地が石巻。中学校だからさ、歴史も地理も政治経済、倫理も全部やらなくちゃいけない。好きなのは歴史で、大学で専攻してたのは古代の藤原氏とか、その前の蘇我氏とか。でもやっぱりやってて面白いのは近現代かな。

―近代って、明治に入ってからでしたっけ?
そう、明治に入ってから。ライフワークっていうか、子供たちに何を伝えなくちゃいけないかなって考えた時に、やっぱり戦争はダメよっていうことを伝えたい。だから、どうしても日露戦争から太平洋戦争までのところにこう力が入って、そこを子供たちに考えてほしいっていうね。で、教員を 37年間やって、数年前に退職しました。

―ちょっと話変わりますけど。ご趣味は何でしょうか?
趣味っていうか、いろんなことに足を突っ込むんだけど、歌舞伎見に行くのが好き。でも、すごいいっぱい見てるわけじゃないんだよ。退職したら、着物着て見に行きたいなと思ってさ。あと、働き始めてからずっと、表千家のお茶をやってる。私が赴任した学校に茶道クラブがあって、前任はお茶の大家の先生だったからお茶の道具があるんだけど、誰もする人がいないからそのまんまになってた。そこで「あなたがやりなさい」って言われて、仕方がないからその前任の先生のとこに習いに行った。そこから行ったり行かなかったりで、未だにズルズル続けてる。あと、コンサートに行ったりするよ。

―コンサート!クラシックですか?
クラシックは逆に行ってない。コンサートは、ユーミン!ユーミン好きなの。あと必ず行ってるのが、南こうせつ。かぐや姫。私はバリバリのフォークソング世代なので。それから、チューリップの財津和夫。で、大学時代の友達とライブに行くと、おじさん、おばさんがみんな最初から立ってるんだよ。こないだは、南こうせつが「はい、皆さんまだ1曲目だから座ってなさい」って言ってた(笑)

―そんなライブもあるんですね!!
あと、結構吹奏楽は聴きに行ってんのよ。武道館でやる自衛隊の音楽祭とかでも行ってるから。クラシックの管弦楽だとメジャーな曲しか知らない。展覧会の絵とかホルストの惑星とか。

―石巻オケでの役割をお聞きしてもよろしいでしょうか?
役割は団長。みんなが気持ちよく練習できるように、雑用係をしたいと思ってやってます。

―いつもありがとうございます。石巻オケに入った経緯は?
オケに事務的なことをする人がいなくて、いろんなことが回らないって聞いたのがきっかけ。例えば事務担当が1人で全部をやんなくちゃいけないとか。それから、いろんな連絡調整がなかなか行き届かなかった。なので、その事務的なことを手伝う人がいれば、そこがうまく回るんじゃないかなってことで、48回定期演奏会前の2022年9月くらいに入った。

―その後いろいろあって団長になられたわけですが、そのときの思いは?
なんていうかな、このオケの発足当時の「みんなで音楽やって石巻にも音楽を根付かせたい」という思い。地道に練習して、その練習した結果の演奏会で、石巻の人たちに音楽に触れ合う機会を作っていくという、ほんとに身の丈にあった、自分たちが納得してできる演奏会をしたいなと思って団長になりました。

―最後になりますが、今後の石巻オケについての意気込みをお聞きしたいです。
とにかくみんなしっかり練習して、お客さんに「また聞きに行きたいね」「頑張ってるから次の演奏会も行こうね」って言われるような、そんな演奏会ができたらいいな。だから、みんながやりたい曲をね、一生懸命やるといいんだなっていう風に思っています。

―普段はあまり知る機会のない、団長の深い内面が垣間見えた気がします…!お時間いただきありがとうございました。